お子さまの歯 6歳から12歳までのデンタルケア

612歳の子どもは、体の成長に応じて顎や顔も大きく変化します。

 

20本の乳歯はやがて32本の永久歯に生え変わります。

 

永久歯への生え変わりは通常6歳ごろに始まり、上下の前歯から抜け変わるのが一般的です。永久歯の第1大臼歯は、通常6歳頃に生え始めます。そのため「6歳臼歯」と呼ばれています。

 

6歳臼歯は、下顎のかたちを決め、そのほかの永久歯の歯並びや健康状態にも影響します。ここで注意するポイントは、6歳臼歯は乳歯と間違われることも多いため、維持しなければならない永久歯であることを正しく知り、虫歯にならないよう生え始めから適切なケアを行なうことです。(歯の生え始め、生え変わりには個人差があります

 

                    上顎   生え始め      下顎  生え始め

中切歯                78歳             67

側切歯                89歳             78

犬歯                 1112歳           910

1小臼歯             1011歳           1012

2小臼歯             1012歳           1112

1大臼歯              67歳            67

2大臼歯             1213歳           1113

3犬臼歯(親知らず)       1721歳           1721

 

歯磨きとフロス

 

保護者はお子さまが、8歳までには自分で正しい歯みがきができるように指導しましょう。また、811歳の間は、13回の歯みがき習慣が守られていることを必ず確認してください。しかし子どもは一人ひとり成長するはやさが違うため、上記の年齢は一般的な目安と考えてください。はじめて歯のみがき方を教える場合、保護者が子どもの後ろに立って歯ブラシを握り、すべての手順を実際にやってみせ、どのようにみがけばよいかを教えてあげてください。お子さまがどの程度まで一人で歯みがきができるようになっているかを定期的に歯科医院で確認してもらいましょう。

 

使いやすさを考え、子ども用サイズの歯ブラシを使ってください。お子さまの好みの色やデザインの歯ブラシなら、毎日の歯みがきにやる気を起こさせる効果もあるでしょう。また、子ども用の電動歯ブラシも販売されているので、どのような製品がお子さまに適しているかについては、歯科医師にアドバイスを求めましょう。

 

歯科医師や歯科衛生士は、お子さまにフロスが必要かどうかを判断し、必要に応じてフロスの使い方を指導します。フロスを使うと歯ブラシの毛先が届かない歯と歯の間の歯垢(粘り気のある細菌の膜)を取り除くことができます。

 

子どもが自分でフロスを使用するのは難しいため、一人でできるようになるまでは大人がフロスをしてあげましょう。フロスの握り方やどうやって歯と歯の間をきれいにするかを教えてください。1011歳くらいまでに自分でフロスが使えるようになるのが理想ですが、引き続き正しくできているかどうかを見守りましょう。保護者がいつまで歯みがきやフロスを見守れぱよいかについては、歯科医師にお尋ねください。

 

食事

 

健康的な食事は子どもの成長と発達に欠かせません。身体の休息と同様に、歯や骨、口腔内の軟組織にはバランスのとれた食事が必要です。とくに子どもは、5つの主要食品群の中からさまざまな食物を摂取する必要があります。子どもの成長によいとされている食品には、果物、野菜、バン、米、その他穀物製品、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、赤身肉や鶏肉、魚、そして豆類や卵、ナッツ類などがあります。

 

何を食べたかは歯に影響します。それは細菌の膜であるネバネバとした歯垢が絶え間なく歯の表面に形成されるからです。糖分を含むものを食べたり飲んだりすると、細菌は歯のエナメル質を攻撃する酸を作り出します。歯垢の粘り気によって歯に有害な細菌がたくわ

えられ、これが虫歯の原因となり進行させます。子どもが甘い炭酸飲料を飲んだり、お菓子を食べたりするたびに、歯への酸の攻撃が繰り返されるのです。もしもおやつが必要であれば、栄養のある食品を与え、甘いものは食事時まで我慢させましょう。

 

シ−ラント

 

シ−ラントとは、虫歯がもっとも発生しやすい奥歯(小臼歯・大臼歯)の咀嚼面(かみ合わせ部分)や、時には前歯の深い溝やくぼみなどに塗って封鎖してしまう、一種の詰めものです。シーラントがバリアとしてはたらき、虫歯の原因である歯垢がたまらないように、虫歯になりやすい部分を保護します。

 

歯の表面にあるくぼみや割れ目のことを小窩裂溝と呼びますが、その中まで歯ブラシの毛先が届きにくいため、きれいにみがくことが難しい部分なのです。

 

矯正(矯正歯科)

 

歯列不正または咬合異常とは、せまいスペースに歯が混み合い、曲がって生えたり歯並びの悪い状態、あるいは上下の顎骨が正しく噛み合わない状態のことです。このような状態はとくに永久歯に生え変わる612歳ごろに多く見られます。

 

すべてのお子さまが7歳までに矯正の専門医師の診断を受けることをおすすめします。歯が混み合い、曲がっていると、歯や歯肉(歯ぐき)を清潔に保つことができず、虫歯や歯肉の病気にかかるリスクが高くなります。また、歯並びが悪いと顎骨が正常に成長できない場合もあります。正しく生えそろった健康的な歯に比べ、歯が異常にすり減る恐れもあります。

 

早いうちに検査と治療を受ければ、永久歯の歯列不正を予防したり、程度を軽減することができる場合もあります。また、早めに検査を受けておけば、歯科医師および歯列矯正専門医師がいつ治療を開始すればよいかを、それだけ早く判断することができます。歯列不正は歯が生え変わる期間中、その進行状況を継続的に観察し把握する必要があります。最適な時期に治療または予防の処置をはじめれば全体的な治療期間が短縮され、ベストの結

果が得られることになるのです。

 

乳歯がまだ残っているうちから予防的に歯科矯正治療を開始することもあります。取り外せるタイプの装置など、さまざまな歯科矯正器具が歯列不正の予防および治療に用いられます。

 

自宅でできる正しい口腔衛生管理によって毎日歯を清潔に保つこと、そして定期検診を受けることが、子どもの歯科矯正治療を成功させるもっとも大切な要素です。

 

ケガの予防

 

スポーツやレクリエーション活動などは常にけがをする危険性をともなっています。歯の保護器具マウスガードは、顔面防御用具の代表で最も重要なものです。おそらくラグビーや柔道、空手など、接触型のスポーツ競技(コンタクトスポーツ)で使用されているのを目

にしたことがあるでしょう。衝撃をやわらげるマウスガードを装着しない場合、歯の欠損、唇や口内の負傷、時には顎の骨折まで引き起こす恐れがあることをコーチ・監督を含むチーム全員が認識していなければなりません。サッカーやバレーボール、体操などの非接触型スポーツ、そしてサイクリングやスケートボードなどのレジャー活動においても、子どもが歯を負傷する危険性があります。お子さまがこれらの運動などに参加する場合には、マウスガードを装着すべきかどうか、歯科医師にご相談ください。

 

最後に

 

正しい口腔衛生管理とバランスのとれた食事は子どもにとって大変重要なことですが、さらに、保護者はお子さまが仲間から誘われたりする前に、たばこの危険性についてもきちんと話しておく必要があります。どのような形であれ、喫煙は危険な依存症や不治の疾病

をもたらす恐れがあります。また口のピアスも、ご両親が十分に認識し、お子さんとじっくり話し合っておかなければならない間題の一つです。

 

歯の突然の激しい痛みや負傷のためにあわてて歯科医院へ駆け込まなくて済むよう、ぜひ定期検診と専門家による口腔内のクリーニングを継続して、お子さまが一生のあいだ健康的な笑顔を保つための手助けをしてあげましよう。

 

 

 

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