子供の予防矯正@

子供の矯正(小児矯正)

矯正治療を受けたいけど、治療に関する不安や疑問は沢山あると思います。治療をする際に、その治療に関して勉強をしておくというのはとても大切なことです。お子さんの歯並びについて考えている貴方の為に、基礎の基礎から歯並び・小児矯正についてお教えします!

step1 知っておきたい“歯並び”のこと

1.歯並びが良い、悪いって何?
2.悪い歯並びが起こる原因
3.歯並びが悪いと虫歯になる!?

step2 “歯並び”を悪くする生活習慣

4.何気ないクセが原因に・・・
5.先天性による歯並び
6.現代の食生活

step3 お子さんのための“歯並び”予防

7.妊娠中の喫煙が及ぼす影響
8.顎の発達が健康な歯をつくる
9.大切な乳歯、その役割

step4 小児矯正を始める前に

10.お子さんにあった矯正
11.小児矯正治療のメリットは?
12.小児矯正治療のデメリットは?

step5 医院の種類と転院について

13.小児矯正歯科医院の選び方
14.総合医院と専門医院
15.転院について

step6 矯正中の食事と器具のお手入れ

16.矯正中の食事について
17.矯正器具のお手入れ
18.口腔筋機能療法(MFT)

step7 治療後の歯並びを保つために

19.一度矯正すれば大丈夫?
20.リテーナーについて

 

1.歯並びが良い、悪いって何?

「歯並びが良い」という言葉でどんなお口をイメージするでしょう。キレイに並んだ歯、横からお顔を見たときのラインなど、人によって様々だと思います。お子さんの歯並びを見たときに、もしかして歯並びが悪いのかと疑問に思うこともあると思います。小児矯正は、大人の矯正とは異なり、成長に合わせてゆっくりと行っていく矯正で、これを行うことにより将来的にもキレイな歯並びを保つことが出来ます。

歯並びが悪いってどういうこと?
乳歯が生え始めて成長とともに歯が生えそろってきます。何の問題も無くキレイな歯並びになることが良いことですが、しかし悪い歯並びとは、どういうことでしょう。 歯の間に隙間が無い、歯並びのアーチがきれいであるなど、見た目の部分で判断も出来ますが、歯並びが悪くなると一口に言っても症状は様々です。キレイなアーチでも上下の歯がうまくかみ合わない、または出っ歯であるなど・・・。しかし、子供の時というのは歯が生えるとともに、顎も成長していきますので、いずれ永久歯が生えることを考え、お口の中を整えてあげることが必要です。

悪い歯並びの典型的なパターン
歯並びが悪いとされる症状を幾つか上げてみましょう。

・歯がくい違って生えている・・・叢生(そうせい)
「叢生」というのは前歯が互い違いにガタガタに並んでいたりする、いわゆる「歯の並びが悪い状態をいいます。これはアゴの骨の大きさと歯の大きさのバランスが取れていないことにより起こることが多く、言い換えれば小さなアゴと大きな歯の組み合わせによって起こるものです。

・下の歯が前歯で深く隠れてしまう・・・過蓋咬合(かがいこうごう)
奥歯で噛むと、前歯が深く噛み込み、下の前歯がほとんど見えなくなるくらい閉じてしまう状態です。これを放置しておくと、やがて下の前歯が上の前歯の裏側の歯肉に食い込むようになり、歯肉を傷めるだけでなく、上の前歯が押されて出っ歯になる可能性もあります。

・前歯がかみ合わない・・・開咬(かいこう)
これは奥歯をかみ合わせても、前歯がかみ合わない状態をいいます。症状により前歯のかみ合わせは数ミリから、中には1センチかみ合わない状態の人もいます。このような前歯がかみ合わない状態では、前歯でうまく食べ物がかみ切れなかったり、またおしゃべりをするときに特に「さしすせそ」などがうまく発音できないといった問題が起きます。
原因としては、指しゃぶりや舌ベロを前に突き出すような癖が考えられます。子供の指しゃぶりに関しは、よくお母さんから「いつ頃までに止めさせるようにした方が良いですか」という質問をうけますが、一応、5才くらいが目安だと思います。子供が指しゃぶりはいけないことだということをよく理解し、自分から止めるように根気よく説明することが大事です。

・下あごが前に出ている受け口・・・反対咬合(はんたいこうごう)
「受け口」ともいわれ、下の歯あるいは下アゴが前に出ていて、咬み合わせが逆になっている状態です。反対咬合の中には歯だけに問題があるタイプとアゴの骨に問題があるタイプがあり、当然アゴの骨に問題があるタイプの方が治療が難しいことが多く、また下アゴは身長が伸びる時期に同じように伸びるため、身長が伸びる時期を控えている子供は年齢と共に反対咬合が悪化することがありますので、きちんと治療をすることが大切です。

・上顎の前歯が出ている出っ歯・・・上顎前突(じょうがくぜんとつ)
「出っ歯」の中には、文字通り上アゴの前歯が前に飛び出ているタイプと、下アゴが小さくて後ろに下がっていることにより「出っ歯」に見えるタイプがあります。そして実際には2番目のタイプすなわち上アゴは正常であるのに下アゴの成長が不十分で小さいために「出っ歯」に見えるタイプが多いようです。

・口元が外に出て唇が閉じづらい・・・上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
イーラインより口元が外に出ている。この症状の人は、唇が閉じづらい状態であることが多い。

・歯の間に隙間ができているすきっ歯・・・正中離開(せいちゅうりかい)
歯の間に隙間ができた状態です。常に息が抜ける事から、特にサ行やタ行の発音が不明瞭となることが多く、言葉が聞き取りにくいと言われて悩むお子さんも少なくありません。

・前歯に下の歯がかぶさる・・・交叉咬合 (こうさこうごう)
奥歯をかみ合わせると、普通は上の歯は外側に、下の歯は内側になります。ところが、交叉咬合ではこれが逆になり、左右に大きく崩れるところから、あごや顔が曲がったようになったりします。症状には片側だけがずれている場合と、両側がずれている場合があり、奥歯で物をかもうとしてもできなかったり、歯を食いしばったりができなくなったりします。幼児期の指しゃぶり、片側だけでかむ癖をつけていたり、頬杖をつく癖などが交叉咬合の原因となります。

 

2.悪い歯並びが起こる原因

先天性欠如は、歯の形成異常の1つで、病気ではありません。生まれつき歯が形成されていないので、当然生えてくることもありません。この異常は乳歯ばかりではなく、永久歯にも見られる症状です。一般的には、1〜2本くらいが欠けているケースが多いようです。でも、中には全身的な病気によって、歯が全く生えてこないこともあります。歯が生えてこないことが原因で歯並びや噛み合わせなどに異常をきたし、咀嚼(噛むこと)がうまくできない場合も起こります

先天性欠如歯の確立
乳歯の場合約1〜2%くらい、永久歯の場合約30〜40%前後くらいの人に見られます。永久歯の先天性欠如で最も多いのは、第三大臼歯(親知らず)です。そのほか側切歯や、第二小臼歯前から5番目の歯)も欠如する場合があります。「乳歯先天性欠如」の場合は、2分の1以上の確率で永久歯は生えてこないといわれています。

先天性欠如歯の原因
1〜2本の歯が欠如している先天性欠如の原因としては食生活の変化による退化現象と考えられていることが多く、全部の歯が欠如している「全部性(完全)無歯症」の場合や部分的に歯が欠如している「部分的無歯症」の場合は、内分泌腺の障害などの全身疾患が考えられます。
また、妊娠の初期に母親がかかった特定の疾患による影響だとも考えられています。

 

3.歯並びが悪いと虫歯になる!?

歯並びが悪いということは、見た目の面でトラブルを生むことがまず一つとしてあげられます。その他に、歯が磨きづらい、汚れが溜まりやすくむし歯などになりやすいということがあげられます。また、発音がしずらい、肩こりの原因になる、昨今では教育をしっかり行っていない、という評価を受けることもあります。

それぞれ少しずつ紹介します。

・むし歯
磨きにくい部分がむし歯になりやすい傾向にあります。

・歯周病
歯の磨きにくい部分に歯垢(しこう)や歯石が沈着し、そこに存在する細菌によって歯周病は引き起こされます。

・アゴの痛み
アゴが前後左右に動く時は、上下の犬歯から犬歯までの12本がガイドになっています。例えばひどい出っ歯などで、上下の前歯が当たらない人や開咬の人にはアゴの痛みや顎関節の雑音が生じ易い傾向があります。

・発音
歯と歯の隙間が大きい、あるいは歯が内側に倒れている場合など、正しい舌の動きができないため、発音がおかしくなることがあります。舌の動きが悪い舌強直症の場合にも発音が悪くなります。

・全身
噛み合わせは肩こりや腰痛、姿勢などとも深くかかわっていることが最近ではわかってきています。

・社会的評価
欧米では、歯並びや噛み合わせの良さは自己管理能力の一つと考えられています。また歯並びが整っていないと、その家の教育レベルが低いというマイナスイメージで見られる傾向があり、歯並びのよさが教養の証しとされています。海外の人と接する機会が多くなった昨今、歯並びが悪いことによる人間関係の弊害も問われる時代になってきました。

治療を受けている間は面倒で合ったりすることも勿論出てくると思いますが、歯並びをなおすことで沢山のメリットがありますので、しっかりと治療をしてあげましょう。

 

4.何気ないクセが原因に・・・

かみ合わせの悪さ、特に前歯と下のはが正常にかぶさっていないといった症状の場合、原因は遺伝から来るものと、環境から来るものにに大きく分けられます。そのうち環境が原因となるものを簡単にあげて見ます。

咬み応えの少ないものばかりの食事を取ることによる顎骨の成長不足
指しゃぶりや爪をかむ癖
いつも口をあけて息をする口呼吸
ものを飲み込むときに上下の歯の間に舌を突き出す舌癖(ぜつへき)

この中で「指しゃぶり」と「口呼吸」についてみてみましょう。

子どもの指しゃぶり指しゃぶり
指しゃぶりのうちもっとも多いのが、親指をしゃぶる癖で、指しゃぶりの50%はこの形です。この癖は、前歯が開いたまま、咬み合わせることができないという症状をともなった出っ歯になります。しかし指しゃぶりによって生じたこれらの症状は、骨格(顎)に問題がなく歯の並びの変形が軽いお子さんの場合、4〜5歳までに指しゃぶりをやめれば自然治癒すると言われています。
これに対し、5歳までに指しゃぶりを中止できなかったお子さんの60%強で自然治癒が認められないことから、指しゃぶりは乳児期に中止するのがよいされています。

■指しゃぶりが与える影響
・歯列への影響
上顎前歯の唇側傾斜、下顎前歯の舌側傾斜、上顎の歯列狭さく(V字歯列)

・口元の変化
上唇の翻転、口唇閉鎖不全

・悪習癖の出現(上下前歯間の空隙に舌が出てくる)
舌突出癖、異常嚥下癖(正しい飲み込みができないこと)、口呼吸

・発音への影響、顎発育への影響
例えば、サ行(sa)の発音が、tha,thi,thuのようになる。
下顎の前方発育を妨害し、後下方へ回転させる。結果として出っ歯を増長させる。

・開咬、上顎前突の本格的不正咬合に発展、側貌(横顔あるいは口元)も変化
成長発育にともなって骨格性の不正咬合に移行し、特有の顔貌を呈する。

指しゃぶりを抑えるには
強制的に指しゃぶりを止めさせるのはよくありません。自然に癖が出ないようにする方法がありますので、いくつかご紹介します。

■自宅にあるものを利用する
成人用の綿の靴下をヒモで結びます。ちょうど首からかけられる手袋のような形になります。それをお子さんの両手にはめます。寝るときもこのままで、大き目のパジャマを着せます。相変わらず指しゃぶりをしますが、綿の感触が悪く、しばらくすると指をしゃぶらなくなります。

■薬を使う
「マヴァラ バイターストップ」という指しゃぶりを辞めさせる医薬品があります。マニキュアのように爪に塗ります。塗った爪を口に含むと安全な苦味成分がお口の中に広がり、指しゃぶりを止めてしまうというものです。一度塗ると効果は一週間くらい持続し、味がなくなったらまた塗ります。

口呼吸
食生活の変化で子どもの歯並び治療が必要になるケースが増えています。原因としては、やわらかく食べやすい加工品が増えたことにより咬む回数が減り、重要な舌や口の周りの筋肉を鍛えることが少なくなったことが考えられます。その結果、鼻呼吸に重要な役割を果たす口の周りの筋肉の発達が未熟となることにより、鼻呼吸をしなくなり、口呼吸の習慣がつくと考えられます。口呼吸は、口腔内が乾燥することにより、菌が繁殖しやすくなり耳鼻科系器官の発達も未熟になりがちで、将来的に慢性的なアレルギー疾患、喘息やアトピーを誘発する可能性もあります。また、虫歯にもなりやすく、虫歯が悪化して乳歯を抜歯する事態になると、永久歯の歯並びにも悪い影響を及ぼすことがあります。口呼吸がに慣れてしまうと、顔面の筋肉や骨格の発育にも悪影響がおよび、「アデノイド顔貌(※)」(アデノイドとは、鼻の一番奥で、ノドとの境目(上咽頭)の部分で「咽頭扁桃」とも言います)と呼ばれる独特な顔つきや噛み合わせを呈するようになります。また発育期に口呼吸を続けていると顔つきまで変わってきます。そして、発音がはっきりしなかったり、ものを飲み込むとき舌で前歯を押すように飲み込む癖(舌突出型嚥下)がついたりします。そうなると、食事時に口を開きながらペチャペチャ音を立てて食べる、発音がはっきりしないなどといった症状が出てしまいます。

※アデノイド顔貌の特徴
@面長(おもなが)な顔。
A上顎、下顎の横幅が狭い。V字型をしている。
B上あごの前歯が前突している。
C上下の前歯の噛み合わせが浅い。
D前歯の歯並びがでこぼこ。
E唇がめくれて厚く、乾燥して荒れている。
F鼻が小さく狭く、鼻翼が平坦で鼻孔が小さい。
G上あごに対し下あごが後方位にある。

 

5.先天性による歯並び

先天性欠如は、歯の形成異常の1つで、病気ではありません。生まれつき歯が形成されていないので、当然生えてくることもありません。この異常は乳歯ばかりではなく、永久歯にも見られる症状です。一般的には、1〜2本くらいが欠けているケースが多いようです。でも、中には全身的な病気によって、歯が全く生えてこないこともあります。歯が生えてこないことが原因で歯並びや噛み合わせなどに異常をきたし、咀嚼(噛むこと)がうまくできない場合も起こります

先天性欠如歯の確立
乳歯の場合約1〜2%くらい、永久歯の場合約30〜40%前後くらいの人に見られます。永久歯の先天性欠如で最も多いのは、第三大臼歯(親知らず)です。そのほか側切歯や、第二小臼歯前から5番目の歯)も欠如する場合があります。「乳歯先天性欠如」の場合は、2分の1以上の確率で永久歯は生えてこないといわれています。

先天性欠如歯の原因
1〜2本の歯が欠如している先天性欠如の原因としては食生活の変化による退化現象と考えられていることが多く、全部の歯が欠如している「全部性(完全)無歯症」の場合や部分的に歯が欠如している「部分的無歯症」の場合は、内分泌腺の障害などの全身疾患が考えられます。
また、妊娠の初期に母親がかかった特定の疾患による影響だとも考えられています。

 

6.現代の食生活

現代、私たちの食卓に出てくるものは、口あたりよくやわらかなものがほとんどです。特に子供たちの好物はカレー、ハンバーグ、オムレツ、スパゲティなど、どれもあまり咬まなくても食べられるような物ばかり。そんな物ばかり食べていれば、顎の成長はスムーズには行われず、華奢で小さめの顎ができてしまいます。
小さめの顎と聞くと良いことのように聞こえるかもしれませんが、永久歯が生える際にアゴが小さすぎると歯が並びきれず、場所が足りなくて横にはみ出て、デコボコの歯並びとなってしまいます。最近の子供たちには、このような混み合った歯並びの子が非常に増えています。
また、顎を動かす筋肉の成長も当然不完全となり、本来の機能を発揮できず、不自然なバランスの中で働かざるを得なくなります。

アゴの発達

歯とアゴは年齢によって、順次発達をしています。まず生後6ヶ月ごろに乳歯が生え始め、生後2歳半くらいで乳歯20本はほぼ生えそろい、U字型のアーチを形成します。上の前歯が下の前歯より少し出ていて、上の奥歯は下の奥歯より少し頬側に生えた状態で咬みあっています。この時期を乳歯列期と言います。4歳から5歳頃には、顎が大きく発達して前歯には隙間が生じ、歯がばらついた状態となり、永久歯が生えてくるスペースが確保されます。6歳頃になると、乳歯の後ろ側に6歳臼歯が生えてきます。そして歯の咬みあう刺激を受け、アゴはさらに発達し、次の永久歯の生えてくるスペースが確保される事となります。乳歯と永久歯が混在するこの時期を混合歯列期と言います。

永久歯も乳歯同様に上の前歯は前に、犬歯は斜め前に、6歳臼歯は頬側にというように、上の歯は外側に向かって伸び、アーチ型を形成していきます。この頃には、6歳臼歯より前側の奥歯が、乳歯から永久歯に生え変わりが始まります。この時期を側方歯群交換期と言います。12歳頃までには最後の永久歯となる第二大臼歯が生えそろいます。14歳頃になると永久歯の歯根部分も完成し、永久歯の歯並びが完成します。これを永久歯列期と言います。上顎の骨の成長はここで終了になりますが、下顎の骨はその後も手足の骨と同様に、身長が伸びる成長期に成長して大きくなります。

 

7.妊娠中の喫煙が及ぼす影響

妊娠時の喫煙は危険がいっぱい
健康街中いたるところに吸殻とタバコ自動販売機がころがる現代。かっこよくタバコを吸っているつもりの若い女性の姿は、もはや珍しい光景ではなくなってきました。未成年者と若い女性の喫煙率は上昇の一途をたどっており、20代の女性4人に1人が喫煙者です。「自立する女性」のイメージ広告で、若い女性客を取り込もうとしたタバコ会社の思惑通りに事は運んでいることになります。

厚生労働省の調べによると「タバコを吸う妊婦」も近年増加してきており、「妊娠中に喫煙する母親」の割合は約10%と、この10年間で倍増していることが判りました。特に10歳代の妊婦の喫煙率は34.2%という高さで、これは未成年者の喫煙率上昇をそのまま反映した数字だと言えます。さらに、10歳代妊婦に「未婚」という条件を付け加えると喫煙率は80%にものぼることが明らかになっています。また、婦人科を受診する若い女性では、喫煙者ほど「性交感染症」にかかる率が高く、若年女性の喫煙習慣と生活の規律とは何らかの相関関係がありそうだと、産婦人科医は警告を発しています。

タバコが女性に対して及ぼす影響
@喫煙は卵巣機能を著しく低下させるため、月経不順、無月経が多発し不正性器出血や帯下を多くする
A閉経が早く、エストロゲンの低下から骨粗鬆症を引き起こす
B喫煙は子宮頸癌や乳癌の発生に強く関与する
C喫煙者は非喫煙者の72%しか妊娠能力がない(女性不妊の一因である)
Dタバコは皮膚を老化させ、シワやシミを増やす
Eニコチン依存症が男性より強い(妊娠してからやめようと思っても簡単にやめられない)

また、自分で吸わず、受動喫煙だけでも月経困難症は明らかに増加し、月経痛に悩まされる女性が増えることが判っています。

妊婦とタバコの関係
妊婦が喫煙すると、胎盤の血流量が減少し、胎児への酸素や栄養の供給が低下します。また一酸化炭素が胎児血中に移行して、胎児を更に酸素欠乏状態におとしいれます。妊婦自身の喫煙においても、妊婦の受動喫煙においても、胎児はタバコの毒にむせび、酸素不足に泣いている訳です。二重の受動喫煙を強いられている赤ちゃん。これぞまさに究極の受動喫煙と言えるでしょう。

妊婦がタバコの煙を吸うことにより起こりうること
@喫煙のたびに胎児の呼吸運動が減少、停止する
A早産流産が増加する
B前置胎盤、早期剥離、出血、破水が増加する
C低身長児、低体重児が増加する
Dこどもの先天異常(心疾患、口蓋裂、斜視など)が増加する
E乳幼児突然死症候群(SIDS)が増加する
Fキレるこどもになりやすい(非行、問題行動、暴力、犯罪を犯す危険性が高まる)

 

8.顎の発達が健康な歯をつくる

顎の発達
歯と顎は年齢によって順次発達をとげています。

生後6ヶ月ごろに乳歯が生え始めます。生後2歳半くらいで乳歯20本はほぼ生えそろって、U字型のアーチを形成します。乳歯列期には上の前歯が下の前歯より少し前に出て、上の奥歯は下の奥歯より少し頬側に生えた状態で噛み合っています。

4歳から5歳頃には、顎が大きく発達して前歯には隙間を生じて歯がばらついた状態となり、永久歯が生えてくるスペースが確保されることになります。

6歳頃になると乳歯の後ろ側に6歳臼歯すなわち第一大臼歯が生えてきます。歯の噛み合う刺激から顎はさらに発達し、次の永久歯の生えてくるスペースが確保される事となり、この時期を混合歯列期といいます。永久歯も乳歯同様に上の前歯は前に、犬歯は斜め前に、6歳臼歯は頬側にと上の歯は外側に向かい伸びてアーチ型を形成していきます。

9歳頃になると6歳臼歯より前側の奥歯が乳歯から永久歯に生え変わりが始まり、側方歯群交換期と呼ばれます。12歳頃までには最後の永久歯となる第二大臼歯が生えそろいます。14歳ころになると永久歯の歯根部分も完成し、永久歯の歯並びが完成し、永久歯列期といわれます。上顎の骨の成長はここで終了になりますが、下顎の骨はその後も手足の骨と同様に、身長が伸びる成長期に成長して大きくなります。

 

9.大切な乳歯、その役割

乳歯は、2〜6歳頃までの間に上下左右20本が生えそろいます。食べ物を小さく噛み砕いたり、正しく発音するために大切な役割をもつ乳歯は、それ以外に子供のあごの骨の成長を促進したり、顔の形を整える役割を持っています。乳歯は、一定期間食事を録ることなどで刺激を受けると、永久歯に生え変わります。一番奥の乳歯が抜ける10〜12歳ころまでの、子供の成長において大切な役割を果たしています。

その他の乳歯の役割は大きく分けて3つあります。それぞれを詳しく見てみましょう。

乳歯の役割

1)噛むこと
当たり前の事のようですが、よく噛むことはお子さんの成長・発達に必要な栄養が効率よく吸収される、とても大切な役割を持っています。また咬むという動作は、脳の発達にも役立つと言われています。
2)発音
たくさんの言葉を覚えていく幼児期は、歯が健康であることで正しくキレイな発音が可能になります。
3)正しく永久歯の誘導
乳歯から永久歯に生え変わる時期には、乳歯の根は吸収されて次に生えてくる永久歯を誘導します。 虫歯などで乳歯を失うと、後から生えてくる永久歯にも障害が出てきます。子供の成長を促す上で大切な歯なので、充分注意な注意が必要です。

どうせ生え変わるのだからと粗末にしていると、

咀嚼(そしゃく)障害…食べられない、偏食の原因
発音障害…うまく話せない
あごの成長異常…顔の形の不調和
不正咬合…歯並びが悪くなる
などの症状を引き起こします。
また、永久歯の虫歯や歯周炎を引き起こす原因にもなってしまいます。

月齢・年齢と歯の変化 お手入れの注意点
赤ちゃんは、最初は歯のない状態で生まれてきます。赤ちゃんのお口の中は、食べるため、というよりおっぱいを上手に飲むのに適した、形をしています。歯の生える時期(大体、6〜8ヶ月)が近づいたら、口を触られるのに慣らすため、ときどきお口まわりや歯ぐきをそっと指で触ってあげましょう。指しゃぶりも歯磨きの準備段階として大事です。歯のおそうじは唾液と湯ざましで充分です。6〜8ヶ月(個人差で3ヶ月〜1歳ぐらいもあります)に最初の歯が生えはじめます。個人差がありますが、一番最初は下の前歯から生えることが多いようです。

お口の中の変化と、離乳食を食べ始めることによってお口の中が刺激され、よだれも多くなってきます。まだ歯ブラシで必要とするような汚れは着きにくく、逆に歯磨きが歯肉を傷つけたり、歯磨きが嫌いになる原因にもなってしまいます。ですから、この時期はガーゼなどでお手入れし、徐々に歯ブラシをお口に入れることに慣らしましょう。

生後10ヶ月ごろから、上の前歯が生えはじめます。上の前歯は、よだれだけでは汚れが落ちにくい部分ですので徐々に歯ブラシの使用が始まります。ただし、上の前歯の歯肉はとても敏感な部分なので、ゴシゴシと磨くのは禁物です。まだきちんと磨くというより、歯ブラシに慣れることが目的の時期。むし歯予防のために、夜間の頻繁な授乳やミルクを少しずつ卒業したい時期でもあります。

1歳ごろから、前歯8本が生えそろい、奥歯が生えはじめます。奥歯の噛む面の溝に歯垢がたまりやすくなり、むし歯菌もお口の中に定着しやすくなる時期です。1日1回きちんと歯磨きする習慣を付けましょう。長時間大人しくお口を開けていられない頃ですので、手早く磨いてあげるのがポイントです。歯磨きを徹底的にというより、食事内容と食べ方で、むし歯菌を増やさない工夫をする必要が出てきます。

2歳5〜6ヶ月ごろ、最後の歯が生え、全部で20本になります。3歳ぐらいには乳歯の噛み合わせが完成します。この後6歳前後になる永久歯(28本)への生え変わりの時期まで大きな変化はありません。歯が生えそろって何年かすると、自然に乳歯は隙間が開いてきます。これは発育空隙と言い、顎が発達して大きくなったことで歯の間が開いたものなので、心配はいりません。

6歳ごろ、乳歯の奥歯のさらに奥に第一臼歯(はじめての永久歯)が生えはじめます。生え終わるのに1年〜1年半かかり、さらにお口の奥に生えるために発見が遅く、むし歯になりやすいのが特徴です。小さめの歯ブラシでこの歯の噛み合わせ面だけを選んで、少し長めに丁寧に磨きましょう。この第一臼歯は特に、仕上げ磨きをしてあげると良いでしょう。

 

10.お子さんにあった矯正

子どもの場合、美しい歯並び、正しい噛み合わせになるように早い時期から成長発育を見守ることが大切です。 あごの成長が途中の子どものころから、矯正を始めると、顎の成長をうまくコントロールすることが可能になり、キレイに仕上がる、抜歯する可能性が低くなるなどのメリットがあります。逆にあごが成長する子供の頃に、悪い歯並びやお口に関する癖を放っておくと、あごの発育が正常に行われず、顔の形などに影響が出ることがあります。上下のあごの位置がずれることによって起こる受け口などの症状は、乳歯のはえている早い時期からの治療が効果的です。早い時期に矯正を始めると、あごの成長を適切に誘導しながら治療を進めていくことができるので、より永久歯が生えるときに正しい噛み合わせにできる可能性が高くなります。

矯正を始めるタイミング
矯正を始めるタイミングは、子どもが器具を使えるようになればいつでも可能ですが、顎の成長を治療に利用できる時期の方が、より良好な治療結果を期待できます。気になったときが治療時期と考えていただき、一度検診を受けることをお勧めします。

噛み合わせ治療の重要性
噛み合わせの異常をがあると噛む機能がうまく働かないだけでなく、体や顔のゆがみの原因になる他、コンプレックスとなることにより性格など心理面に影響があります。治療を開始する時期は、その方の噛み合わせの状態によりますが、できるだけ早期に取り組むことで、より効率的に改善できる場合もあります。

「抜かない治療」も可能
指しゃぶりなど、癖やその他の不正を引き起こすと考えられる原因を取り除くことで、予想される不正が起きないようにします。永久歯に生え変わる成長期で、顎の骨がよく発達するのがこの時期ですので、大切な永久歯 を抜かずに歯並びを整えることも可能です。また、不正をそのまま放っておいて、将来本格的な矯正治療を受けるよりも、簡単な装置でしかも治療費用も安く治すことができます。

 

11.小児矯正治療のメリットは?

治療を終えるまでに時間のかかる小児矯正。ですが、後戻りしづらく、永久歯が生えそろった後も良い状態が保ちやすいという大きなメリットがあります。様々なメリットをご紹介します。

1)仕上がりがよくなる
歯の大きさが極端に大きく、いずれ抜歯が必要となるケースであっても、あごの成長をバランスよく保つ小児矯正では、矯正がより良く仕上がります。

2)歯並びが悪く生えてくる歯を減少させる
乳歯の抜歯タイミングをコントロールする事により、悪い方向に生える原因を減少させ、噛み合わせを良い状態に導きます。

3)顎の曲がりの程度を減らす
あごの成長期において、かみ合わせが正しくない状態を放置する事により、よりあごの変形の悪化することがあります。あごの成長が残っている時期にかみ合わせを改善してあげる事により 、バランスのとれた偏りの無いかみ合わせに改善される可能性も十分あります。

4)手術の必要性が減る
歯の生え変わりの時期に、歯の傾きが原因で受け口になっている場合、放置する事により悪い傾きの歯にそって顎が成長し、成長が止まる頃には顎のずれが大きくなりすぎて、改善には顎の手術を併用した矯正治療が必要となることがあります。しかし、あらかじめ噛み合わせを治す事により、噛み合わせのバランスのとれた顎の成長が起こり手術の必要性が減少します。

5)抜歯の可能性が減る
狭かったあごを広げたり、あごの成長を正しい形に促す事により、不必要な抜歯の可能性を減らす事ができます。例えば成長後矯正治療をした場合、2〜4本の永久歯抜歯が必要な場合でも、小児期から矯正治療を行う事により、非抜歯にて治療が可能になる確率が高くなります。

6)装置をつける期間が短くて済む
あらかじめ小児矯正時期に歯並びを改善する事により、本格矯正が必要となった時、治療期間を短くすることができます。

7)歯や顎への負担を減らすことができる
早期に歯並びを改善する事により、生え変わり時期の悪い咬み合わせが原因となる極端な歯のすり減り、顎への負担を減少させます。

8)コンプレックスの解消
早めに目立つ部分の歯並びを改善する事によって、からかいやいじめの対象となっている状態を改善しコンプレックスを解消する事により、健全な精神発達の環境を整えてあげる事ができます。

 

12.小児矯正治療のデメリットは?

やっておくと永久歯が生えそろった後にメリットがある小児矯正ですが、やはりデメリットもあります。メリットと併せてよく理解し、お子さんと相談した上で治療を決めましょう。

1)治療期間が長くなることが多い
小児矯正はほとんどの場合、アゴの骨の成長が終わる15歳前後まで経過を観察する必要があるため、矯正期間が長くなることが多い。

2)矯正期間中、一時的に歯並びが悪くなることもある
顎の成長に合わせて歯並びを治していくため、一時的に歯並びが悪い状態になることもある。

3)大人になってから再度矯正が必要になることがある
受け口の場合には骨格的な問題も大きいため、大人になってから外科矯正が必要となるケースがある。

4)治療の結果に差が出る
小児矯正に使用する装置は、その多くが家庭で患者さん本人に装着してもらうタイプのものなので、患者さん本人が治療に協力的でない場合には、良い治療結果が出にくくなる。

5)虫歯になりやすい
矯正中は複雑なかたちをした装置をつけるため、磨き残しがでることが多く、虫歯になりやすくなる。注意深く歯のケア(ブラッシング)を行う必要がある。

6)歯根吸収が起こる
歯根吸収という、歯の根っこが溶けてしまうことがある。歯根吸収の原因は不明だが、もしも起こってしまった場合には矯正治療の中止や、歯の連結・固定などが必要になる。

 

13.小児矯正歯科医院の選び方

矯正治療は長い期間の通院する必要があります。特にお子さんの場合は、無理なく通える範囲で矯正治療のでき、お子さんに合った小児歯科医院を探すのが良いでしょう。

矯正歯科医院の選び方

■医院選びは、カウンセリングから
医院にはお子さんと一緒に伺い、必ずカウンセリングを受けましょう。不安な事や疑問があるときは必ず質問しましょう。あらかじめ、質問内容をメモしていくことをオススメします。

もし、お子さんが緊張してしまいその場では話せなかったことなどあるかもしれませんので、できればすぐに決めずに一度ご自宅へ帰り、感想を聞いてみましょう。また、1つの医院で決めずに複数の医院を周り、比較してみることも良い医院を選ぶポイントです。もし、かかりつけの歯科医院が既にある場合は、以前の治療経過などを引継ぎ、他の医院で矯正治療を受けられるもらえるかもしれませんので、相談をしてみてください。

■良い医院を選ぶポイントとして
・院内の環境が衛生的である
歯科医院の殺菌や消毒への心がけもポイントになります。
院内の掃除が行き届いているかなどで間接的に判断ができます。

・担当医師やスタッフの印象が良い
長い期間通院することになりますので、治療をする上で、相性の良さがもっとも重要になります。

・親切丁寧なコミュニケーション
やはり長い期間通う医院なので、コミュニケーションを大切にしている医院を選びたいですね。患者さんの話は一切聞かず、一方的に自分の治療方針を押し付けるようでは、困ってしまいます。
難しい言葉を並べずに、患者さんに分かるように丁寧な説明が信頼関係の第一歩です。

 

14.総合医院と専門医院

どんな歯医者を選べば良いの?
小児矯正治療を受けられる歯科医院は簡単に分けると「総合歯科医院」と「矯正専門歯科医院」があります。

■総合歯科医院とは、「一般歯科を主に行う歯医者さん」
矯正の他に、虫歯治療等の一般歯科、または予防歯科など幅広い治療を行っており、子どもから大人、またおじいちゃん・おばあちゃんの口腔ケアまでこなします。

■矯正専門歯科医院とは、「歯の矯正を専門に行う歯科医院」。
専門医院になるには、通常の「歯科医師免許」を取得後、さらに矯正治療の勉強をして、日本矯正歯科学会などの「認定医」の基準に合格した医師がいる医院を指します。

矯正治療は、その担当医師の経験などによって提案する治療方法も異なってきます。また矯正に使用される機材も年々改良され、伴って治療の技術も年々進化していきます。実際の治療を決めるポイントは医師との相性になります。長期間かかる医院ですから、お子さんとも良く相談した上で決めましょう。

 

15.転院について

もしも転院することになったら
小児矯正歯科で多くの方が不安をかかえることの1つに、転院があります。お子さんの治療は、歯と顎を自然で理想的な位置に調整しながら行うため、治療期間が長くなり、どうしても通院回数が多くなります。この長い期間をかけ治療を行っていくには、歯科医師と患者さんとのコミュニケーションや信頼関係が大切になってきます。しかし、様々な理由により、転院せざるをいけないという状況もあると思います。 どうしても引越しなどで転院しないといけない時は、現在通っている医院へ「転院」の旨をお伝えください。出来るだけ早い段階でお伝し、治療の引継ぎをしやすい状態で転院しましょう。

治療状況、いままでの過程をしっかりと把握し、転院先の担当医へお伝えしましょう。転院先では、治療経過を把握するためにレントゲン撮影が必要になる場合があります。治療途中での転院は、治療期間を長引かせる原因となりますので、なるべく転院しないようにするのが望ましいでしょう。

 

16.矯正中の食事について

矯正中、基本的に食べてはいけない物はありません。ただし、お子さんのよく好む食事やおかしは装置に影響を与えることもあります。 せっかくの治療が無駄になってしまうこともありますので、充分に注意してあげましょう。

お子さんが好きな食べ物は注意が必要

■ 硬い食べ物(ピーナッツ、せんべい、氷など…)
硬い物を、思いきり噛んだりすると、その衝撃で矯正装置が外れたり、破損する場合があります。矯正を始めたばかりの時は、物を噛むと多少の痛みが出るので、おかゆやうどんなどの柔らかい食事にしてあげましょう。

■ 色素の強い食べ物(カレー、スパゲッティー、キムチなど…)
矯正治療自体に影響はありませんが、色素の強い食べ物は、矯正装置のゴムが変色してしまい、より矯正装置が目立って見えてしまいます。見た目を気にするお子さんも多く、ストレスになる事もあるので気をつけてあげましょう。

■ ネバネバした食べ物(おもち、ガム、キャラメル、アメなど…)
ネバネバした食べ物は、装置にくっついてしまい、装置が外れたりする原因になります。食べさせる場合は、小さくする等の工夫をすると良いでしょう。

■ 歯に詰まる食べ物(ポテトチップ、ビスケットなど…)
歯に詰まりやすい食べ物は、歯の間や歯と装置の間に挟まり、虫歯や歯周病の原因となります。食べたあとは必ず歯を磨き、歯に詰まったものは歯間ブラシやデンタルフロスで丁寧に磨きましょう。

装置が壊れたり外れたら…
もし、装置が壊れたり外れたりしたら、必ずの歯科医院へ行くようにしてください。
無理に着けたり治したりすると、口内を傷つけたり歯に悪い影響を与えますので絶対にやめましょう。

 

17.矯正器具のお手入れ

矯正中は装置にプラーク(歯垢)が溜まりやすいため、虫歯や歯周病の原因になります。
特にお子さんは、虫歯や歯周病になりやすいので、矯正装置の形状にあった正しいブラッシングと磨いたあとの予防対策が重要になります。

矯正器具は毎日キレイにしよう

■取り外せない矯正装置の場合
ハブラシは小回りが利き隅々磨けるように、ヘッド部分が小さめのものを用意してください。
歯と歯肉の境界部分をしっかり磨き、特にブラケットは汚れがつきやすいので丁寧に磨いてください。歯磨き粉は少なめにつけ、長い時間磨くことを心がけましょう。
舌側矯正の場合は、お子さんでは磨きにくいので、ご家族の方がしっかり磨くようにしてあげてください。

■取り外し可能な矯正装置 床矯正の場合
床矯正の装置は「入れ歯」と同じ材質なので、市販の義歯洗浄剤を使用したり、歯を磨いた時に歯ブラシで隅々丁寧に磨きましょう。
歯みがきはいつも通り行うことができますが、装置の接地箇所(固定部分・上あや・下あご)には汚れが溜まりやすいのでしっかり磨くようにしましょう。

■磨いた後の予防と対策
歯みがきをした後は予防対策として、フッ素剤やマウスウォッシュ液なので歯をコーティングしましょう。 フッ素剤やマウスウォッシュは歯自身を強くし、プラークもつきにくくなり虫歯や歯周病予防に効果を発揮します。もし、毎日の歯みがきに不安がある場合はお近くの歯科医院に行き、正しい歯の磨き方を教えてもらいましょう。

 

18.口腔筋機能療法(MFT)

MFTとは
口のまわりの筋肉(舌、口唇および顔面の筋肉など)を強くしてバランスを良くし、正しく機能させるためのプログラムです。 訓練により、正しい舌の動きや正しいお口のまわりの筋肉の動きを覚えていって習慣化し、後戻りを防ぎます。

MFTの目的
口のまわりの筋肉が弱くバランスが悪いと、舌で前歯が押され、開咬(前歯が開いている)や上顎前突(いわゆる出っ歯)あるいは反対咬合(受け口)といった不正咬合を引き起こすことがあります。また、このような舌の癖があると、矯正治療が順調に進まなかったり、矯正治療後に後戻りすることがあります。

矯正装置をつけなくとも筋機能療法のみで不正咬合がある程度改善することもありますし、矯正治療が成功するために筋機能療法の併用が必要な場合も多いのです。

また、歯ぐきや歯を支える骨が弱ったとき舌の癖があると歯並びが崩れたり、逆に舌の癖によって歯ぐきや歯を支える骨が弱る可能性もあります。

具体的には、普段舌は上顎についていて口唇は楽に閉じ、正しい嚥下、発音ができるようにするのが、筋機能療法の目標です。

舌癖とは
日頃、無心になって本を読んだり、テレビを見ているときに口をポカーンと開けて上下の歯の間に舌が出ていたり、飲みこむときに舌をつき出し、歯を押すような癖を舌癖といいます。私たちは無意識に1日600〜2000回飲みこむ動作(嚥下えんげ)をしていますが、歯ならびに悪い影響を与えない正しい飲みこみ方は、くをびるを閉じて舌をうわあごにつけ、奥歯をかみしめ、のどを使って飲みこみます。舌癖のある人は、いつも舌が口の中の下の方や前の方にあり、歯を押しています。そして飲みこむときには、さらに押し出す強い力が歯に加わります。舌癖のある人はいつも口を開けているため、舌が内側から歯を押す力に対して、外側から押さえるくちびるやほほの筋肉に力がありません。舌癖が原因で出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間が開いたり、上下の歯がかみ合わない歯ならびになることがあります。また、話そするときにその隙間に舌が入るため、サ行、タ行、ナ行、ラ行などが舌たらずな発音になることもあります。

舌癖の原因
・口を開けて息をする鼻の病気(アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、蓄膿症など)
・のどの病気(扁桃肥大、アデノイドなど)
・舌の裏のひも(舌小帯)が短い
・指しゃぷり(前歯に隙間ができ、舌が出やすい)

お口のまわりの力を測定します
=なぜお口のまわりの力を測定するの?=
これから矯正治療を行い、歯を動かしていくわけですが、この歯というのはあごの骨や歯ぐきに支えられています。そして、歯の表側は口唇(くちびる)、頬などに、裏側は舌に守られ、歯の上下はかむことによって安定されています。このような口腔周囲筋と呼ばれるお口のまわりの筋肉によって歯並びやかみ合わせ、そしてあごの形が決められています。不正咬合の患者さんは何らかの形で、このような力のバランスを崩していることが多い訳です。そこで、矯正治療を行う前に口腔周囲筋のバランスを調べ、また、歯並びと最もかかわりのある舌の位置や動きを推察し、今後に役立てるのがこの検査の目的です。

お口のまわりの力を測定します
=なぜお口のまわりの力を測定するの?=
これから矯正治療を行い、歯を動かしていくわけですが、この歯というのはあごの骨や歯ぐきに支えられています。そして、歯の表側は口唇(くちびる)、頬などに、裏側は舌に守られ、歯の上下はかむことによって安定されています。このような口腔周囲筋と呼ばれるお口のまわりの筋肉によって歯並びやかみ合わせ、そしてあごの形が決められています。不正咬合の患者さんは何らかの形で、このような力のバランスを崩していることが多い訳です。そこで、矯正治療を行う前に口腔周囲筋のバランスを調べ、また、歯並びと最もかかわりのある舌の位置や動きを推察し、今後に役立てるのがこの検査の目的です。

<調べる項目>
くちびるの力・くちびるのまわりの力・舌の力・かむ力・飲みこむ時の舌の動きの推察
MFTはどんな人が受けるの?
1)舌のクセが強い人
舌癖とは、飲みこむ動作(嚥下)をする時に、舌を上下の歯の間にはさんでいたり、舌で上下のどこかの歯を押しつけたりするクセのことを言います。このような飲みこみ方をしていると、舌の力が歯に影響して、歯並びを悪くしてしまうことがあります。この為、矯正治療の期間が長引いてしまったり、治療後、歯並びの安定が悪くなってしまうことがあります。

2)外科手術をする人
外科矯正をすると手術の日、1日で顎の位置とかみ合わせがかわってしまいます。 新しいかみ合わせに合わせた舌の位置、つばの飲みこみ方、筋肉のバランスを整えるために、MFTが必要です。

3)舌の裏のひもが短い
舌の裏のひも(舌小帯)が短いと、舌を上に持ち上げることができないため、舌を前方に出す癖がついてしまいます。

4)指しゃぶり
3〜4歳以上になっても指をしゃぶっていると、非常に大きな原因になります。

MFTのトレーニングの目的
・舌の筋肉のカを強くする。
・くちびるやほほ、口のまわりの筋肉のカをつける。
・正しい飲みこみ方をおぼえる。
・ふだんの生活の中で、トレーニングでおぼえた舌の位置やくちびるの状態を保ち、正しい飲みこみ方を習慣にする。

 

19.一度矯正すれば大丈夫?

「子どもの時に一度矯正すれば、歯並びが悪くなることはないの?」という疑問を持たれる方がよくいらっしゃいます。
通常の矯正に比べて小児矯正は後戻りしにくいと言われていますが、メインテナンスを合わせて行うことで、よりキレイな歯並びを維持できます。

後戻りについて
個人差はありますが、「小児矯正」は早期に始めると、より後戻りしにくいと言われています。それは歯自体を並びかえる「成人矯正」とは異なり、小児矯正」は、歯を正常な位置に戻しながら歯を支えている骨を育てていくので、長期間かかってはしまうものの、歯が元の形に戻ろうと動くことが少ないのです。

しかし、もちろん絶対に後戻りしないというわけではありません。長い間きれいな歯並びを維持するために、治療後歯が安定するまで、矯正歯科医から指示された期間「リテーナー」という装置をつける必要があります。そして治療後も矯正歯科医院での定期的なチェックを受けることが大切です。

 

20.リテーナーについて

矯正治療後の保定期間とリテーナーの目的
リテーナーはマルチブラケットによる治療を行って、歯並びと咬み合わせを整えた後に、これを安定化させるための装置です。矯正治療歯の移動が終了した後も歯の根の周囲の骨はしっかり詰まっているわけではなく不安定な状態です。
ですから、しばらくの間歯を押さえて「あともどり」を防ぐための装置としてリテーナーが必要です。
また、しっかり歯を正しい位置に固定する期間を「保定期間」といいます

リテーナーの仕組みと使用方法

・リテーナーは歯に装置を接着させる表側矯正などのブラケット装置とは異なり、はずすことができるものが多くあります。
よくみられるリテーナーのタイプは、外側の歯に沿ったハリガネ(唇側誘導線)と歯の裏側にピッタリと沿っている合成樹脂(レジン)性のプレートからできているものです。歯の移動が終わった歯をその位置に軽くキープし、一本一本の歯のある程度自由な揺れを許容しながら、新しい歯の位置を個々の生体機能となじませて、最終的には新しい歯の位置でしっかりと機能(咬むことができる)するようにするための装置です。

・治療後1年は特に重要です
矯正装置(マルチブラケット装置)をはずして約1年間の間は、移動した歯が安定しておらず、治療前の歯の位置にもどろうとする「あと戻り」がおこりやすい状態になっています。このため、この期間中は歯をみがく時を除いて、食事中も装着しておかなくてはなりません。もし、装着するのを忘れると、その間に歯が移動してリテーナーを入れようとしても、入らなくなったり、大変痛かったりします。しっかりと装着してください。

・痛みはありません
リテーナーは歯を移動する器具ではないので、装着しても痛みはありません。もし、歯茎などが痛い場合は我慢する必要はありませんのでかかりつけの医院へ調整に行ってください。内側のレジンを少し削るだけで、ほとんどの場合痛くなくなります。

・リテーナーを終える時期は担当医に確認しましょう
約1年間この装置を使用して歯の位置が落ち着いてくる時期になったら、除々にリテーナーをはずす時間を作って個々の歯の安定性を判定します。最初は食事の時のみ約1時間、次に3時間、次に6時間、最終的には就寝時のみしかリテーナーを装着しなくても、きつくならなければ、かなり安定していると言えるでしょう。
ただし、ご自身で決めるのではなく、担当医に確認のうえ装着期間や時間をしっかり守りましょう。

リテーナーの種類
リテーナーにもいくつか種類があり、「全体を留めるもの」と「一部分だけを留めるもの」、また「24時間ついたままのもの」と「取り外しのきくもの」があります。代表的なのは、入れ歯のようなものにワイヤーがくっついていて上あごにはめるタイプで、これは取り外しがききます。もとの歯の状況、矯正後の状態によってつけるリテーナーの種類や大きさはさまざまですが、取り外せるタイプのものは、食事や歯磨きのときは外すことができるので、わずらわしさは軽減されるでしょう。

リテーナーの注意点

・リテーナーの破損
歯磨きの時にリテーナーをはずしますが、この時にリテーナーの破損に注意してください。リテーナーは違和感を少なくするために、プレート部分を薄く小さく作られています。リテーナーの洗浄の際に不注意に力を入れて持ったりすると割れてしまう事があります。

・はずしたリテーナーの取り扱い
リテーナーをはずしたら、絶対にテッシュにつつんだり、ハンカチに包んでそのままポケットに入れたりしないで下さい。間違って捨てられたり、破損する原因になります。

・リテーナーの洗浄
リテーナーの洗浄と除菌、脱臭のために専用の洗浄剤を使用してください。ただし、この液にリテーナーを浸け過ぎると、ワイヤーとワイヤーを金属を溶かして連結している「ロー着部分」の金属が溶けだして、ワイヤーがはずれてしまう場合があります。この洗浄剤は30分以内を目安にご使用下さい。

・食べてはいけないもの
さまざまな種類のガムが販売されていますが、中にはリテーナーのレジンと非常に良く着くものがありますので、リテーナー装着中はガムは食べないで下さい。

リテーナー期間中のトラブル

・ろう着部が破損した場合
なるべく早く修理に行ってください。破損がひどく修理不可能な場合は、リテーナーを再製作する必要があります。

・裏側のレジンの部分を破折したりヒビが入ってしまった場合
なるべく早く修理に行ってください。リテーナーをせずに放置すると、せっかく移動した歯があともどりして、また最初からやり直しになってしまいます。修理の可能なものは修理します。破損がひどく修理不可能な場合は、歯型を取って新しいリテーナーを再製作する必要があります

・リテーナーを装着すると痛みのある場合
できるだけ痛くないように調整してもらう必要があります。また、どうしても痛みが取れない場合には新しいリテーナーを再製作する場合もあります。

・話しがしづらい。また食事がしずらい
リテーナーに慣れてるまで、この様な症状が起こる場合が少なくありません。慣れる期間はその方によりますが、1週間から2週間程度です。慣れてしまえば、通常の生活に障害は全くなくなります。

▲このページのトップに戻る